【二軸押出機の吐出ムラ】原因とは?押出機で確認すべきポイントを徹底解説
- n6nomura
- 5月20日
- 読了時間: 4分
更新日:5月27日
二軸押出機でコンパウンドやペレット製造を行う際、
・押出機が安定しない
・ペレットの長さがばらつき
・圧力が脈動する
・フィルム厚みが安定しない
・急に吐出が増加する
といった、【吐出ムラ】に悩まされるケースは非常に多くあります。
吐出ムラは単なる見た目の問題ではなく
・品質不良
・フィッシュアイ増加
・分散不良
・異物化
・成形不安定
・生産性低下
など、多くのトラブルへ直結します。
しかし実際には、【どこを確認すればいいのかわからない】
というケースも少なくありません。
今回は、二軸押出機における吐出ムラの代表的な原因と
現場で確認すきポイントをわかりやすく解説します。
■二軸押出機で吐出ムラが発生する主な原因
①原料供給の不安定
●最も多い原因の一つが、供給機(フィーダー)の
供給ムラです。
特に以下のような原料は注意が必要です。
・嵩密度が低い
・ブリッジしやすい
・微粉が多い
・ガラス繊維入り
・タルク高充填
・リサイクル材
供給が不安定になると、スクリュー内の充満率が変化し
押出量も脈動します。
※確認ポイント
・フィーダー内部でブリッジしていないか
・ホッパー内で偏折していないか
・スクリュー回転が安定しているか
・微粉付着が発生していないか
・強制供給が必要でないか
②スクリュー構成の不適合
●スクリュー構成が原料に合っていない場合も
吐出ムラが発生します。 例えば、
・ニーディングが強すぎる
・搬送能力不足
・シール性不足
・混錬部が長すぎる
・圧縮が急すぎる
等です、これにより樹脂の滞留や圧力変動が発生し
吐出が不安定になります。
※特に注意したいケース
・高充填コンパウンド
・低嵩密度材料
・発泡材料
・ガラス繊維強化材
・熱に弱い樹脂
③温度設定不良
●シリンダー温度やダイ温度が適切でない場合も
吐出ムラへ繋がります。
・温度が低すぎる場合
⇒樹脂溶融不足
⇒トルク変動
⇒圧力上昇
⇒未溶融発生
・温度が高すぎる場合
⇒樹脂粘度低下
⇒ガス発生
⇒滑り流動
⇒分解
これらによって、押出量が安定しなくなります。
※確認ポイント
・実測温度と設定温度の差
・ヒーター異常
・熱電対不良
・ダイ温度の偏り
・原料毎の適正温度
④スクリュー摩耗・シリンダー摩耗
●長時間使用した押出機では、摩耗による吐出ムラも
発生します。 特に、
・ガラス繊維
・無機フィラー
・炭カル
・アルミナ
・難燃剤
等を、多く扱うLINEでは注意が必要です。
摩耗すると、樹脂のシール性が低下し圧力保持が不安定になります。
※代表的な症状
・吐出量低下
・圧力不安定
・温度上昇
・混錬不足
・フィッシュアイ増加
⑤ガス抜き不良(ベント不良)
●ベント部で十分に脱気できていない場合も
吐出ムラの原因になります。
・発生しやすいケース
⇒水分残り
⇒揮発分多い原料
⇒リサイクル材
⇒添加剤過多
⇒温度過剰
ガスが残ると、ダイ出口で脈動や発泡が発生し、吐出が安定しません。
※確認ポイント
・ベント詰まり
・真空度低下
・ベントUP
・ガス量増加
・原料乾燥不足
⑥ダイ詰まり・スクリーンつまり
●ダイスやスクリーンメッシュのつまりも
圧力変動を引き起こします。
特に、異物や劣化物が多い場合は注意です。
・よくある原因
⇒炭化物
⇒異物混入
⇒未溶融
⇒フィラー凝集
⇒劣化樹脂
※確認ポイント
・スクリーン差圧
・ダイ内堆積
・メッシュ交換頻度
・黒点発生状況
■吐出ムラ発生時にまず確認すべき順番
●トラブル時は、以下の順番で確認すると原因特定が
早くなります。
・優先確認項目
1.原料供給状態
2.圧力変動
3.温度異常
4.スクリュー回転安定性
5.ベント状態
6.ダイ詰まり
7.スクリュー摩耗
特に、【供給不安定】は非常に多い為、
最初に確認するのがおすすめです。
■吐出ムラを防ぐための重要ポイント
●安定生産の為には、
・原料供給を安定化する
・スクリュー構成を最適化する
・適切な温度管理を行う
・摩耗管理を定期実施する
・ベント性能を維持する
・安定洗浄を行う
これらを総合的に管理する事が重要です。
押出機は【一カ所だけ】が原因ではなく、複数要因が
重なっているケースが非常に多いです。
■まとめ
●二軸押出機の吐出ムラは、
・原料供給
・スクリュー構成
・温度条件
・摩耗
・脱気
・ダイ詰まり
等、様々な要因で発生します。
特にコンパウンド加工では、わずかな条件変化でも押出安定性へ
大きく影響します。
【なんとなく条件変更する】のではなく
・どこで圧力変動しているか
・供給は安定しているか
・溶融状態は適切か
を一つずつ整理して確認する事が、トラブル改善への近道です。






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