【保存版】難燃剤配合時の注意点!樹脂コンパウンドで失敗しない為のポイントを解説
- n6nomura
- 5月14日
- 読了時間: 4分
樹脂材料の高機能化が進む中で、【難燃化】は
電気・電子・自動車・建材・日用品などの幅広い分野で
重要視されています。
しかし実際には、
・難燃剤を入れたら物性が落ちた
・押出が不安定になった
・ガスやヤケが発生した
・UL規格が通らなかった
・表面外観が悪化した
といった、課題も多く発生します。
特に二軸押出機でのコンパウンドでは、
【難燃剤を入れるだけ】ではなく
・樹脂との相性
・熱履歴
・分散性
・水分管理
・フィード設計
などを総合的に考える必要があります
本記事では、難燃剤配合時に注意すべきポイントを
現場目線でわかりやすく開発いたします。
■難燃剤とは?
●難燃剤とは、樹脂に配合する事で【燃えにくくする】
添加剤の事です。
代表的には以下があります。
種類 特徴
・リン系難燃剤 : 環境対応型が多い
・臭素系難燃剤 : 高い難燃性能
・水酸化マグネシウム : 無機系・高充填型
・水酸化アルミニウム : コストバランス良好
・窒素系難燃剤 : 樹脂との相性が重要
・シリコーン系 : ドリッピング抑制など
※用途やUL規格、環境規制によって選定が変わります。
■難燃剤配合時の主な注意点
①熱分解温度に注意する
●難燃剤によっては、高温で分解しやすいものがあります。
特に二軸押出機では、
・シリンダー温度
・滞留時間
・スクリューせん断
によって熱履歴が大きくなります。
※熱分解すると
⇒ガス発生
⇒異臭
⇒ヤケ
⇒色変化
⇒金型汚れ
等の原因になります。
※ポイント
・必ず難燃剤の分解温度を確認
・必要以上の高温運転を避ける
・滞留を減らすスクリュー設計を行う
②水分管理を徹底する
●無機系難燃剤は吸湿しやすいものが多く
乾燥不足が不良原因になります。
水分が多いと、
・ブツ
・発泡
・銀条
・物性低下
に繋がります。 特に、
⇒水酸化マグネシウム
⇒水酸化アルミニウム
等は注意が必要です。
※対策例
・事前乾燥
・ホッパードライヤー使用
・原料保管環境改善
が重要です。
③分散不良に注意する
●難燃剤は高充填になるケースが多く
分散不良が起こりやすいです。
分散が悪いと、
・難燃性能バラつき
・外観不良
・衝撃低下
・フィルター詰まり
等が発生します。
※ポイント
⇒ニーディング構成最適化
⇒フィード位置調整
⇒過混錬防止
⇒再度フィード活用
等が重要になります。
④樹脂物性低下に注意する
●難燃剤を添加すると、樹脂本来の物性が
低下する事があります。
特に影響しやすいのは、
・衝撃強度
・伸び
・流動性
・表面外観
難燃性能だけを優先すると、実使用に耐えれない
ケースもあります。
※重要ポイント
【難燃性能】と【機械特性】のバランス設計が
非常に重要です。
⇒相溶化剤
⇒滑剤
⇒エラストマー
等の併用も必要になります。
⑤フィード量の安定化が重要
●難燃剤は比重が高いものが多く
供給変動が発生しやすいです。
供給不安定になると、
・難燃性能バラつき
・色ムラ
・トルク変動
・吐出不安定
が発生します。
※対策
⇒定量フィーダー使用
⇒ブリッジ対策
⇒粉体流動性改善
⇒スクリューフィーダー最適化
等が重要です。
⑥摩耗対策も重要
●無機系難燃剤は設備摩耗を引き起こす
場合があります。
特に高充填時は、
・スクリュー摩耗
・バレル摩耗
・ダイ摩耗
が進行しやすくなります。
※対策
⇒耐摩耗材使用
⇒スクリュー材質最適化
⇒過度な回転数を避ける
等の設備対策も重要です。
■難燃コンパウンドで重要なのは【全体設計】
●難燃剤配合では
・難燃性能
・分散性
・物性
・成型性
・コスト
・生産安定性
を同時に考える必要があります。
単純に難燃剤を増やすだけでは、安定した製品にはなりません。
その為、実機評価を行いながら、配合・スクリュー構成・運転条件
を最適化していく事が重要になります。
■まとめ
●難燃剤配合では
・熱分解
・吸湿
・分散不良
・物性低下
・フィード変動
・設備摩耗
等、多くの注意点があります。
特に二軸押出機では、スクリュー構成や運転条件によって
結果が大きく変わる為、経験とノウハウが非常に重要です。
難燃性能だけではなく、【生産安定性】や【最終製品品質】
まで考慮した設計が成功のポイントとなります。
弊社では、
・難燃配合試作
・二軸混錬コンパウンド
・高充填処方検討
・フィードテスト
・分散性改善
・リサイクル材への難燃付与
等の各種検討を承っております。
少量試作から条件検討まで対応可能ですので
難燃化でお困りの際はお気軽にご相談ください。






コメント