アルミナ・フィラー高充填の注意点!熱伝導・絶縁性を最大化する為の実務ポイント
- n6nomura
- 5 日前
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近年、放熱性・電気絶縁性の要求が高まる中で、アルミナフィラーの
高充填化(50~80wt%)が注目されています。
特にパワー半導体や電子部材用途では、【以下に多く入れるか】
が性能を左右する重要テーマです。
しかし、高充填化は単純に配合量を増やせば良いわけではありません。
粘度の急上昇、分散不良、設備不可の増大 等様々なトラブルが
顕在化します。
本記事では、二軸押出機でのコンパウンドを前提に
【現場でハマりやすいポイント】と【その対策】をわかりやすく整理します。
①溶融粘度の急上昇とトルク限界
●アルミナは比重が高く、かつ流動性に寄与しない無機フィラーの為
高充填になるほど溶融粘度は指数関数的に上昇します。
・発生するトラブル
⇒トルクオーバー(モーター不可増大)
⇒吐出量低下
⇒スクリュー停止リスク
・対策
⇒低粘度グレード樹脂の選定
⇒粒径分布の最適化(粗粒+微粒のブレンド)
⇒潤滑剤、分散剤の適切添加
⇒回転数を上げすぎず、充填率で処理
※ポイント:【回転数で回す】のではなく【噛み込みで流す】設計にする
②分散不良と凝集(ダマ)
●アルミナは表面エネルギーが高く、凝集しやすい特性があります。
・発生するトラブル
⇒熱伝導率の低下
⇒外観不良(白点、スジ)
⇒物性バラつき
・対策
⇒表面処理品(シラン処理 等)の採用
⇒フィード位置の最適化(サイドフィード推奨)
⇒混錬ゾーンの強化(ニーディングディスク配置)
※ポイント:【混ぜる】のではなく【ほぐす】イメージで設計する
③摩耗(スクリュー、バレル寿命)
●アルミナは硬度が非常に高く、設備摩耗を引き起こします。
・発生するトラブル
⇒スクリュー摩耗 → 混錬性能低下
⇒バレル摩耗 → クリアランス増大 → 品質悪化
・対策
⇒耐摩耗材(ハイス、HIP材、タングステン系)の使用
⇒回転数の抑制
⇒フィラー投入位置の後方化
※ポイント:初期設定でケチると、後で必ずコスト増になる領域
④空気巻き込み、ボイド発生
●高充填時は粉体のかさ密度が低く、空気を多く含みます。
・発生するトラブル
⇒ボイド(空隙)発生
⇒絶縁破壊リスク
⇒成形品強度低下
・対策
⇒真空脱気の強化(2ベント推奨)
⇒フィード時の圧密(スクリューフィードorタンデム供給)
⇒低速での安定供給
※ポイント:【入れる前に空気を減らす】+【入れた後に抜く】
⑤熱上昇と焼け(ゲル化)
●高トルク運転により、せん断発熱が増加します。
・発生するトラブル
⇒樹脂の熱劣化
⇒焼け(黒点)
⇒ゲル発生
・対策
⇒シリンダー温度の低め設定+せん断発熱で上がる設計
⇒滞留を防ぐスクリュー構成
⇒回転数とスループットのバランス最適化
※ポイント:【ヒーターで温める】のではなく【せん断で仕上げる】
⑥供給安定性(ブリッジ、ラットホール)
●粉体特有の供給トラブルも無視できません。
・発生するトラブル
⇒フィード詰まり
⇒供給ムラ → 品質バラつき
・対策
⇒ホッパー攪拌機の設置
⇒バイブレーター導入
⇒流動性改良(粒径調整、表面処理)
■まとめ
アルミナフィラーの高充填は、単なる配合技術ではなく
【総合設計】です。
重要ポイント整理
・粘度上昇 ⇒ トルク管理と材料設計がカギ
・分散 ⇒ ほぐす混錬設計
・摩耗 ⇒ 初期投資で寿命確保
・空気 ⇒ 脱気と供給の両面対策
・熱 ⇒ せん断発熱を制御
最終的には、【材料・スクリュー・運転条件】の
三位一体最適化が成功の鍵となります。






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