バイオマス樹脂と生分解性樹脂の違いとは?特徴・用途・選び方をわかりやすく解説
- n6nomura
- 6月9日
- 読了時間: 3分
更新日:6月30日
近年、環境問題への関心の高まりから、
【バイオマス樹脂】や【生分解性樹脂】といった
環境配慮型プラスチックが注目されています。
しかし、
・バイオマス樹脂と生分解性樹脂は何が違うの?
・どちらも自然に分解するプラスチックなの?
・どのような用途で使われているの?
といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
実は、バイオマス樹脂と生分解性樹脂は似ているようで
まったく異なる特徴を持っています。
本記事では、それぞれの定義や特徴・メリット・デメリット、
用途の違いについてわかりやすく解説します。
■バイオマス樹脂とは?
●バイオマス樹脂とは、植物などの再生可能な生物資源
(バイオマス)を原料として製造された樹脂の事です。
※主な原料
・トウモロコシ
・サトウキビ
・木材
・植物油
・セルロース
等、
※特徴
●石油資源の使用量を削減できるため、CO₂排出量の
低減に貢献できます。
【バイオマス樹脂=自然に分解する樹脂】ではありません。
※例えば
・バイオPE
・バイオPET
等は、植物由来ですが通常のPEやPETと同じように
自然環境では分解しません。
■生分解性樹脂とは?
●生分解性樹脂とは、微生物の働きによって最終的に
水と二酸化炭素へ分解される樹脂です。
※分解イメージ
・樹脂→微生物が分解→水・二酸化炭素
※主な生分解性樹脂
・PLA
・PBS
・PBAT
・PHA
等、
※特徴
●使用後に適切な環境下で分解する為、プラスチックごみ削減
への期待が高まっています。
ただし、全ての環境下ですぐに分解するわけではありません。
温度や湿度、微生物の存在などの一定条件が必要になります。
■バイオマス樹脂と生分解性樹脂の違い
●最も大きな違いは次の通りです。
項目 バイオマス樹脂 生分解性樹脂
・着目点 : 原料 : 排気後の分解性
・植物由来 : 〇 : △
・微生物で分解 : △ : 〇
・CO₂削減効果 : 〇 : 〇
・石油代替 : 〇 : △
※つまり、
●バイオマス樹脂
・【何からつくられているか】を重視した樹脂
●生分解性樹脂
・【捨てた後どうなるか】を重視した樹脂
という違いがあります。
■両方の特徴を持つ樹脂もある
●実は、バイオマス樹脂であり、生分解樹脂でもある材料も
存在します。
※代表例が、
・PLA(ポリ乳酸) です。
PLAは、トウモロコシ由来であり生分解性を持つ特徴があります。
その為、環境配慮型材料としては世界中で採用が進んでいます。
■それぞれの用途
●バイオマス樹脂の用途
・飲料ボトル
・食品容器
・自動車部品
・家電部品
・包装材
耐久性が必要な用途に多く使用されています。
●生分解性樹脂の用途
・農業用マルチフィルム
・ゴミ袋
・食品包装
・カトラリー
・医療用途
使用後の回収が難しい製品で活用されています。
■導入時の注意点
●環境配慮型樹脂だからといって、必ずしも万能ではありません。
※バイオマス樹脂
・通常樹脂と同様のリサイクル設計が必要
・原料コストが高い場合がある
※生分解性樹脂
・耐熱性が低い材料がある
・保管条件に注意が必要
・分解条件を理解する必要がある
用途に応じた材料選定が必要です。
■まとめ
●バイオマス樹脂と生分解性樹脂は混合されがちですが
考え方は大きく異なります。
・バイオマス樹脂=植物由来の原料を使用した樹脂
・生分解性樹脂 =微生物によって分解される樹脂
つまり、
【作る時の環境負荷を下げる】 のがバイオマス樹脂
【捨てた後の環境負荷を下げる】のが生分解性樹脂
近年は環境規制の強化やSDGsへの対応により
両樹脂の需要はますます拡大しています。
製品開発や材料選定を行う際は、それぞれの特徴を理解し
用途に合った材料を選ぶ事が重要です。






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