フィッシュアイと異物の違いは?見分け方と原因解析を徹底解説!樹脂成型トラブル対策ガイド
- n6nomura
- 5月12日
- 読了時間: 5分
樹脂成型やコンパウンド工程において、製品品質を大きく左右する
代表的な不良の一つが【フィッシュアイ】と【異物】です。
しかし、実際の現場では、
・「これはフィッシュアイ? 異物?」
・「見た目が似ていて判別が難しい」
・「対策しても再発する」
といった悩みが非常に多くあります。
特に二軸押出機によるコンパウンドやフィルム成形では
原因を誤認すると対策がズレてしまい、不良率増加や
設備停止に繋がるケースも少なくありません。
本記事では、
・フィッシュアイと異物の違い
・現場での見分け方
・発生原因
・効果的な解析方法
・再発防止のポイント
について、実務目線でわかりやすく解説いたします。
■フィッシュアイとは?
●フィッシュアイの特徴
フィッシュアイとは、樹脂内部に発生する【未溶融ゲル】や
【溶融不良分】が原因で生じる外観不良です。
主にフィルム、シート、成形品表面に
・魚の目のような丸い点
・半透明のブツ
・光を当てると見えるムラ
として現れます。
※名前の由来も、魚の目のように見える事から
【Fish Eye(フィッシュアイ】と呼ばれています。
■フィッシュアイの主な原因
①樹脂の溶融不足
●最も多い原因です。
・温度不足
・滞留不足
・回転数過多
・混錬不足
等により、樹脂が完全に溶けきらず、ゲル状物として残ります。
②添加剤・フィラーの分散不良
●高充填配合では特に発生しやすいく、
・難燃剤
・ガラス繊維
・タルク
・炭酸カルシウム
等が均一に分散されず、局所的な凝集体となる場合があります。
③熱劣化ゲル
●樹脂が局所的に焼ける事で発生します。
特に、
・滞留
・デッドスペース
・過熱
があると、炭化前のゲル状が生成され、フィッシュアイ化
する事があります。
■異物とは?
●異物の特徴
異物とは、製品中に混入した【本来存在しない物質】
の事を指します。
代表例として、
・金属粉
・炭化物
・他樹脂
・ホコリ
・紙片
・焼けカス
・未清掃残渣
等があります。
フィッシュアイとの大きな違いは
【外部由来】または【異種物質】であることです。
■フィッシュアイと異物の違い
項目 フィッシュアイ 異物
・主な原因 : 樹脂由来 : 外部混入・異種物
・見た目 : 半透明・丸状 : 黒点・硬質・不定形
・触感 : 柔らかい場合あり : 硬い場合が多い
・加熱時 : 溶ける事が多い : 溶けない場合あり
・発生工程 : 混錬・溶融工程 : 全工程で発生
・再現性 : 条件依存で再発 : 突発的発生も多い
■現場での見分け方
①光透過確認
●フィルムやシートの場合、光に透かすと判別しやすくなります。
・フィッシュアイ
⇒半透明
⇒周囲との屈折差がある
⇒円形が多い
・異物
⇒黒色
⇒不定形
⇒光を通しにくい
②指で押す
●可能な範囲で押圧確認します。
・フィッシュアイ
⇒潰れる場合あり
⇒柔らかい
・異物
⇒硬い
⇒潰れない
③加熱テスト
●ホットプレートなどで加熱確認を行います。
・フィッシュアイ
⇒溶融する事が多い
・異物
⇒残る場合が多い
④顕微鏡観察
●実際の原因解析では非常に有効です。
観察ポイントは、
・形状
・色
・表面状態
・分散状態
・気泡有無
等です。
近年ではデジタルマイクロスコープによる解析も
一般的になっています。
■原因解析での重要なポイント
①【いつ発生したか】を確認する。
非常に重要で、例えば
・材料変更後
・温度変更後
・回転数変更後
・スクリュー変更後
・清掃後
等、条件変化との相関を確認します。
②発生頻度を確認する。
・定期的発生
⇒スクリュー滞留や混錬条件の可能性
・ランダム発生
⇒異物混入の可能性
③発生位置を確認する。
●例えば
・幅方向だけ
・中央のみ
・端部のみ
等で、原因推定が可能となります。
Tダイ、フィード部、ベント部 等の設備由来の可能性もあります。
■フィッシュアイの対策ポイント
①温度最適化
●単純に温度を上げるだけではなく、
・溶融状態
・樹脂粘度
・滞留時間
のバランスが重要です。
②スクリュー構成見直し
・ニーディング追加
・分散部最適化
・滞留改善
により大幅改善するケースがあります。
③原料管理
●特に吸湿材料では。
・乾燥不足
・ペレット品質
・再生材品質
が大きく影響します。
④清掃・パージ強化
●異物対策では特に重要です。
・デッドスペース清掃
・定期パージ
・色変え管理
を徹底する事で改善に繋がります。
■まとめ
●フィッシュアイと異物は似ているようで、原因も対策も
大きく異なります。
特に重要なのは、
・見た目だけで判断しない
・発生条件を整理する
・工程ごとに切り分ける
原因解析を正しく行う事で、
・不良率低減
・歩留まり改善
・生産性安定化
に繋がります。
現場では【なんとなく】で処理されがちなトラブルですが、
丁寧な解析が品質改善の近道になりいます。
弊社では、
・二軸押出機によるコンパウンド試作
・フィッシュアイ改善検討
・分散不良対策
・異物解析サポート
・配合設計
・条件最適化
等、実務ベースでの技術支援を行っております。
【原因がわからない】【改善方向が見えない】【量産前に検証したい】
といった課題がございましたら、お気軽にご相談ください。






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