樹脂に銅粉末を配合して得られる物性
- n6nomura
- 4月1日
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樹脂に銅粉末(Cu powder)を配合すると、一般的な無機フィラーとは違い
電気、熱、機能性に強い影響を与えます。
金属フィラーの中でも、導電性、熱伝導性、抗菌性が特徴です。
以下、樹脂に銅粉末を配合した際に得られる物性変化について説明します。
■樹脂に銀粉末を配合する事で得られる物性
①電気伝導性(導電性)の付与
●銅は非常に電気を通しやすい金属です。
・効果
→体積低効率低下
→静電気防止
→EMIシールド性向上
・原理
→銅粉末が樹脂内部で導電ネットワーク(パーコレーション)
を形成する為。
※目安
銅粉末量 体積低効率
・10wt% : ほぼ絶縁
・20~30wt% : 帯電防止
・40~60wt% : 導電性樹脂
・用途
→静電気対策部品
→電磁波シールド部品
→センサー材料
②熱伝導性の向上
●銅は非常に熱伝導率が高い金属です。
銅の熱伝導率 約400W/mk
樹脂の熱伝導率 約0.2W/mk
・効果
→放熱性向上
→ヒートシンク用途
→LED周辺材料
※熱伝導率例
材料 熱伝導率
・樹脂のみ : 0.2W/mk
・銅粉末30wt% : 1~5W/mk
・銅粉末60wt% : 5~15W/mk
※粒径、形状で大きく変化
③抗菌、抗ウイルス性
●銅は古くから抗菌金属として知られています。
・メカニズム
→銅イオン(Cu²⁺)が、細胞膜破壊、タンパク変性、DNA破壊を起こす。
※効果
・抗菌性
・防カビ
・ウイルス抑制
※用途
・医療部品
・衛生用品
・ドアノブ
・タッチパネル周辺
④比重(重量)の増加
●銅は非常に重い金属です。
銅密度 8.96/㎤
・効果
→重量付与
→振動抑制
→慣性増加
※用途
・バランスウェイト
・振動制御部品
⑤電磁波シールド性
●銅は電磁波遮断能力が非常に高い金属です。
導電材料による反射、吸収。
※効果
・EMIシールド
・ノイズ対策
※用途
・電子機器筐体
・通信機器
⑥摩擦特性の変化
●銅は比較的柔らかい金属です。
・効果
→摩擦特性改善
→摺動性向上
→焼付き防止
※用途
・軸受
・ギア
・摺動部品
⑦機械強度の変化
●銅粉末は繊維フィラーではない為、補強効果は限定的。
物性 変化
・剛性 : やや上がる
・強度 : やや低下する場合あり
・衝撃 : 低下しやすい
※理由
・粒子フィラーは応力集中が起こる為。
⑧成形性への影響
●銅粉末は重く、熱伝導が高いので
・影響
→樹脂冷却が早くなる
→粘度上昇
→射出圧力増加
→沈降リスク
※注意点
・分散剤
・カップリング剤
・粉末粒径管理
が重要となる。
⑨外観(意匠性)
●銅粉末は金属質の見た目を作れます。
・効果
→メタリック感
→重厚感
→アンティーク感
※特徴
・時間で酸化して色変化、赤褐色、黒化
上記特徴を意図的に使用する場合もあり。
⑩耐熱性
●銅は熱伝導が高い為
・局所温度上昇抑制
・熱拡散
結果として実使用耐熱向上。
⑪難燃性
●銅粉末は、熱吸収、炭化促進の効果があり
若干難燃性向上する場合がある。






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