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生分解性プラスチックとは?PLA・PBS・PBAT・PHAの違いを解説

  • n6nomura
  • 6月8日
  • 読了時間: 5分

更新日:6月23日

近年、プラスチックごみによる海洋汚染や環境問題への

関心が高まる中、【生分解性樹脂(バイオプラスチック)】

が注目されています。


従来のプラスチックは自然環境中で分解されにくく

長時間残留する事が課題となっています。

一方、生分解性樹脂は微生物の働きによって最終的に

水と二酸化炭素へ分解されるため、環境負荷を低減できる

材料として期待されています。


しかし、

【生分解性樹脂はどんな種類があるの?】

【普通の樹脂と何が違うの?】

【実際にどのような用途で使われているの?】

と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。


本記事では、生分解性樹脂の基本的な仕組みから

種類・特徴・用途まで、わかりやすく解説します。



■生分解性樹脂とは?

●生分解性樹脂とは、微生物の働きによって分解される

 プラスチックの事で。

 自然界に存在する細菌やカビなどの微生物が樹脂を分解し

 最終的には以下のような物性になります。

・水(H₂O)

・二酸化炭素(CO₂)

・バイオマス(微生物体)

 通常の石油由来プラスチックは数十年から数百年残る

 事がありますが、生分解性樹脂は適切な環境下で

 分解されるため、環境負荷低減が期待されています。


 ただし、【どんな環境でもすぐに分解する】というわけではなく

 温度や湿度、微生物の存在などの条件が必要です。



■生分解性樹脂が注目されている理由


①海洋プラスチック問題への対応

●世界中で海洋プラスチックごみが問題となっています。

 回収が困難な環境に流出した場合、生分解性樹脂であれば

 自然環境中で分解される可能性があり、環境負荷の低減に

 繋がります。


②SDGs・脱炭素への貢献

●企業に求められる環境対応が年々強化されています。

 生分解性樹脂を活用する事で、

・プラスチック使用量削減

・廃棄物削減

・環境配慮型製品の開発

 等に取り組み事が出来ます。


③法規制への対応

●各国で使い捨てプラスチック規制が進んでおり

 生分解性材料への置き換え需要が増加しています。



■主な生分解性樹脂の種類


①PLA(ポリ乳酸)

●最も広く利用されている生分解性樹脂です。

 主原料はトウモロコシやサトウキビ等の植物由来資源です。


※特徴

・透明性が高い

・剛性が高い

・成型しやすい

・植物由来原料を使用


※注意点

・耐熱性が低い

・衝撃に弱い


※主な用途

・食品容器

・カトラリー

・3Dプリンター材料

・包装材



②PBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)

●柔軟性に優れた生分解性樹脂です。


※特徴

・柔らかい

・フィルム加工に適する

・耐衝撃性が高い


※主な用途

・レジ袋

・農業用フィルム

・包装フィルム

 PLAとのブレンド材としても多く使用されています。



③PBS(ポリブチレンサクシネート)

●機械特性と加工性のバランスが良い生分解性樹脂です。


※特徴

・耐熱性が比較的高い

・成型性が良い

・柔軟性がある


※主な用途

・包装材

・食品容器

・農業資材



④PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)

●微生物が体内で生成する天然由来の樹脂です。


※特徴

・海洋環境でも分解しやすい

・高い環境適合性

・バイオ由来率が高い


※課題

・コストが高い

・生産量が限られる


※主な用途

・医療分野

・包装材

・海洋関連製品



■生分解性樹脂のメリット


①環境負荷を低減できる

●廃棄後に微生物によって分解されるため

 廃棄物削減に貢献します。


②再生可能な資源を活用できる

●PLAなどは植物由来原料を使用しており

 石油資源依存の低減に繋がります。


③企業の環境対応に活用できる

●環境配慮型製品として、付加価値向上や

 企業イメージ向上が期待できます。



■生分解性樹脂の課題


①コストが高い

●一般的なPPやPEと比較すると材料価格が高い

 傾向があります。


②耐熱性が低い材料が多い

●PLAなどは高温環境で変形しやすく

 用途が限定される場合があります。


③分解条件が必要

●【自然に放置すれば必ず分解する】というわけではなく

 適切な温度や湿度、微生物環境が必要です。


④リサイクルとの両立

●通常プラスチックと混合するとリサイクル品質へ

 影響を与える場合があります。



■生分解性樹脂の主な用途

●現在、以下のような分野で採用が進んでいます。


①食品・包装分野

・食品トレー

・カップ

・ストロー

・カトラリー


②農業分野

・マルチフィルム

・育苗ポット


③医療分野

・縫合糸

・ドラッグデリバリー材料


④日用品

・レジ袋

・ゴミ袋

・包装材


※今後は自動車部品や工業用途への展開も

 期待されています。



■まとめ

●生分解性樹脂とは、微生物によって水や二酸化炭素へ

 分解される環境配慮型プラスチックです。


 代表的な材料には、PLA・PBS・PHAなどがあり

 それぞれ異なる特徴を持っています。


 環境問題への対応やSDGs推進の観点から

 需要は今後拡大すると予想されますが、コストや耐熱性

 などの課題も存在します。


 材料選定の際は、【どの環境で使用するのか?】

 【どの程度の性能が必要なのか?】を十分に検討

 する事が重要です。


 生分解性樹脂の特性を正しく理解し、用途に適した

 材料を選定する事で、環境対応と製品性能の両立が

 可能になります。

























生分解性樹脂とは?の解説ポスター。笑顔の女の子と地球キャラ、袋→微生物→水とCO2の図。下部に種類・特徴・用途。

 
 
 

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