樹脂に防曇剤を配合して得られる物性
- n6nomura
- 9 時間前
- 読了時間: 2分
樹脂に防曇剤(アンチフォグ剤)を配合すると、主に結露による
曇りを防ぐ機能が付与されます。
特に食品包装フィルムや農業用フィルム、透明カバー 等で
重要な添加剤です。
以下、物性変化を細かく整理致します。
■樹脂に防曇剤を配合する事で得られる物性
①防曇性(曇り防止)
●最も重要な効果です。
原理: 通常、水滴は表面で水滴(ビーズ状)になります。
防曇剤があると、
→表面張力を低下
→水を薄い膜状(ウォーターフィルム)に広げる
※結果
・光の乱反射が減る
・透明性が維持される
②表面親水性の向上
●防曇剤は界面活性剤系が多く、樹脂表面が親水化します。
・効果
→水が広がる
→水滴形成を防ぐ
→表面の濡れ性向上
※接触角
状態 接触角
・通常樹脂 : 約90℃
・防曇剤配合 : 20~40℃程度
③透明性維持
●防曇剤は透明樹脂用途が多いです。
・例
→PEフィルム
→PPフィルム
→PETフィルム
※曇り防止される事で
・内容物が見える
・商品価値向上
④水滴落下防止
●水滴が大きくならない為
・水滴落下しない
・食品、農作物を濡らさない
※特に、温室フィルム、野菜包装で重要です。
⑤表面滑り性変化
●防曇剤は表面にブリード(移行)する為、副次効果として
・表面潤滑性
・摩擦低下
が発生する事があります。
ただし、場合によってはベタつきが出る事もあります。
⑥静電気抑制(副効果)
●界面活性剤構造の為、軽い帯電防止効果も出ます。
・理由
→表面に水分保持
→電荷拡散
⑦防曇性持続
●防曇剤は大きく2タイプあります。
・内添型(樹脂内部に配合)
→徐々に表面に移行
→長期持続
・塗布型(表面コーティング)
→即効性
→ただし寿命が短い
■物性変化のまとめ
物性 変化
・防曇性 : 大きく向上
・親水性 : 向上
・透明性 : 曇り防止で維持
・表面摩擦 : 低下する場合あり
・静電気 : やや低減
・表面状態 : ブリードする場合あり
■よく使用される防曇剤
●主に脂肪酸エステル系です。
・代表例
→グリセリン脂肪酸エステル
→ソルビタン脂肪酸エステル
→ポリグリセリン脂肪酸エステル
※食品包装では食品接触安全性は重要です。






コメント