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樹脂にシリコーン粒子を配合して得られる物性

  • n6nomura
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

樹脂にシリコーン粒子(シリコーンパウダー、シリコーンゴム粒子)を配合すると

主に「滑り性、離型性、耐摩耗性、触感改良」等の特性が向上します。

材料設計では比較的よく使用される添加剤です。

以下、物性ごとに細かく説明いたします。


■樹脂にシリコーン粒子を配合する事で得られる物性


①滑り性(低摩耗性)の向上

※シリコーンは表面エネルギーが非常に低い為、樹脂表面の摩擦係数を下げます。

・効果

→摩擦係数低下

→摺動性向上

→異音(きしみ)防止


・代表例

→POMギア

→PA摺動部品

・家電のスライド部品


・物性変化例

→動摩擦係数 : 0.4→0.15~0.25程度



②離型性の向上

※金型から製品が外れやすくなります。

・効果

→金型離型改善

→成形サイクル短縮

→成形不良低減


・改善する不良

→型離れ不良

→白化

→引きずり



③耐摩耗性の向上

※シリコーン粒子はやわらかい弾性粒子の為、摩耗時にクッションの

 役割をします。

・効果

→摩耗量低減

→摺動寿命向上

→表面損傷防止


・用途

→ギア

→プッシュ

→摺動部材



④表面触感(タッチ感)の改良

※樹脂表面がサラサラ、しっとりとした感触になります。

・効果

→高級感UP

→ベタつき防止

→指紋付着低減


・用途

→スマホ外装

→家電外装

→化粧品容器



⑤耐スクラッチ性向上

※表面の傷付きが低減します。(弾性粒子が応力を吸収する為)

・改善

→スクラッチ白化低減

→外観品質向上



⑥耐衝撃性の向上(場合あり)

※ゴム粒子の為、衝撃エネルギーを吸収します。

・結果

→アイゾット衝撃強度改善

→クラック発生抑制

※ただし、配合量が多すぎると剛性が低下します。



⑦ブロッキング防止

※フィルムやシートでの貼り付き防止効果があります。

・効果

→フィルム同士の密着防止

→開封性改善


・用途

→包装フィルム

→シート



⑧撥水性向上

※シリコーンは撥水性の為、水を弾きます。

・効果

→防汚性向上

→水滴付着低減



⑨光沢調整(マット感)

※粒子が光を散乱させる為、光沢が下がります。

・効果

→マット外観

→高級外装



⑩耐熱性

※シリコーンは耐熱性が高い材料です。

耐熱温度 : 約200~250℃

その為、樹脂の耐熱安定性を若干改善する事があります。



⑪電気特性

※シリコーンは絶縁性が高いです。

・効果

→絶縁性維持

・電気部品適用可能



⑫加工性改善

※微粒子が内部潤滑剤の役割をします。

・結果

→トルク低減

→押出安定

→成形圧力低減



■代表的な使用樹脂

※シリコーン粒子は多くの樹脂で使用されています。

 樹脂   目的

・PP  : 滑り性

・PE  : フィルム滑り

・PA  : 摩耗低減

・POM : ギア

・PC  : スクラッチ防止

・ABS : 触感改良



■配合量の目安

 添加量      効果

・0.1~0.5% : 滑り改善

・0.5~2.0% : 摩耗改善

・2.0~5.0% : 触感改良



■デメリット

 問題       内容

・塗装不良  : 表面にブリード

・印刷性低下 : インク密着低下

・接着性低下 : 接着剤が付きにくい

・剛性低下  : ゴム粒子の為



■よく使用される粒子

 粒径

・1~3μ   : フィルム

・3~10μ  : 摺動

・10~20μ : 触感







樹脂+シリコーン粒子配合例

 
 
 

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