樹脂に光安定剤を配合して得られる物性
- n6nomura
- 4 日前
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樹脂に光安定剤(Light Stabilizer)を配合すると、主に紫外線(UV)による劣化を
防ぐ効果が得られます。
特に屋外用途のプラスチックでは非常に重要な添加剤です。
以下、得られる物性を細かく説明します。
■樹脂に光安定剤を配合する事で得られる物性
①耐候性(屋外耐久性)の向上
※光安定剤の最大の効果です。
・効果
→紫外線による樹脂の分子切断を抑制
→長期間の屋外使用が可能
・具体的な改善
→色褪せ防止
→白色防止
→劣化速度の低減
※例
・自動車外装部品
・屋外ケーブル
・農業用フィルム
②機械強度の保持
※紫外線は樹脂の分子鎖を切断する為、放置すると強度が落ちます。
光安定剤を配合する事で、改善される物性
→引張強度の維持
→衝撃強度の維持
→曲げ強度の維持
→伸びの保持
※つまり、長期使用でも「脆くなりにくい」
③クラック、破壊の抑制
※紫外線劣化でよく起こるのが表面クラックです。
光安定剤を配合する事で、改善される点
→表面クラック防止
→チョーキング防止(粉化)
→マイクロクラック防止
※外観寿命が大きく向上。
④色、外観の維持
※紫外線は顔料や樹脂を劣化させます。
光安定剤を配合する事で、防止される点
・黄変防止
・退色防止
・光沢維持
※特に、白色製品、透明製品、カラープラスチック
で効果が大きいです。
⑤分子量低下の抑制
※紫外線は樹脂の分子鎖を切断します。
光安定剤はラジカル反応を抑制、これにより
・分子量低下防止
・脆化防止
・粘度低下防止
⑥熱劣化との相乗抑制
※多くの光安定剤は、光+酸化の複合劣化を防ぎます。
その為、
・酸化劣化抑制
・熱劣化の進行抑制
にも寄与します。
※よく酸化防止剤と併用されます。
⑦屋外寿命の大幅延長
※添加しない場合は、屋外で 約半年~2年で劣化
光安定剤添加で、 約5~10年以上使用可可能
になる事もあります。
■光安定剤の種類(重要)
①HALS(ヒンダードアミン系光安定剤)
※最もよく使用される光安定剤
・特徴
→ラジカル捕捉
→劣化連鎖を停止
→長期安定
・主用途
→PP
→PE
→自動車部品
②ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
※紫外線を吸収して熱に変換
・用途
→PC
→PET
→透明材料
③ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
※古くからあるUV吸収剤
・用途
→PVC
→PS
→汎用樹脂
■光安定剤がよく使用される樹脂種
・PP
・PE
・PC
・PA
・AB樹脂
※特にPP、PEは紫外線に弱いので必須添加剤です。






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