樹脂に卵殻パウダーを配合して得られる物性
- n6nomura
- 2 日前
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樹脂に卵殻パウダー(Eggshell Powder)を配合すると、素材の物性に
様々な変化や付加価値が生まれます。
卵殻は主成分が炭酸カルシウム(CaCO3₃)であり、微細な構造と
多孔性を持つ天然の無機充填剤です。
以下、詳しく纏めます。
■樹脂に卵殻パウダーを配合する事で得られる物性
①機械的特性
●引張強度
・微粒子として樹脂内部に分散される為、適量なら樹脂の強度
を若干向上。
ただし、過剰添加は界面結合不良で逆に低下する場合がある。
●曲げ強度、剛性
・卵殻パウダーは硬い無機質なので、樹脂の剛性を向上させ
たわみにくくなる傾向がある。
●衝撃強度
・微細粒子は亀裂進展を抑制する場合があるが、界面接着が弱いと
衝撃で割れやすくなる事があります。
●硬度
・樹脂表面の硬度を増加さる傾向があります。
②熱的特性
●熱変形温度(HDT)
・パウダーにより熱的安定性がわずかに向上する場合があるが
樹脂の種類に依存します。
●熱伝導率
・無機物なので熱伝導がわずかに向上し、局所的な発熱が
分散されやすくなります。
●耐熱性
・炭酸カルシウム由来なので、燃えにくくなる効果があります。
(完全な難燃化ではない)
③流動性、加工性
●溶融、押出加工
・微細パウダーは樹脂の粘度をやや上げ、射出成型や押出の流動性に
影響する事があります。
●充填率が高すぎる場合
・流動性低下や充填ムラのリスクあり。
●分散性
・表面処理(シランカップリング剤 等)を行うと
分散性と界面強度が向上します。
④光学特性
●透明樹脂
・卵殻パウダーは白色、不透明なので、透明樹脂に配合すると
白濁しマットな質感になります。
●装飾効果
・ナチュラルな白色感を活かして意匠的に使用可能。
⑤環境、機能性効果
●再生利用、アップサイクル
・食品廃棄物の卵殻を再利用する事で、環境配慮型素材に。
●抗菌、pH調整効果
・卵殻の微量成分(たんぱく質残留やカルシウム)が局所的に
pH緩衝作用を持つ事があります。
●生分解性樹脂との相性
・天然無機素材なので、PLA等の生分解性樹脂との複合も可能。
■配合上の注意点
●粒径が大きいと樹脂内部で凝集し、強度低下や
成形不良の原因に
●表面処理で界面結合性を改善すると、機械的性質や
耐水性が向上。
●添加量は一般的に5~20wt%が多く、樹脂の種類や
用途によって最適化が必要。






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