樹脂コンパウンド時のバレル温度ブレの原因と対策
- n6nomura
- 4月8日
- 読了時間: 3分
二軸押出機でのコンパウンド時に発生する「バレル温度のブレ」は
品質不安定(分散ムラ、物性バラつき、焼け、ゲル化)に直結する
重要ポイントです。
現場間ベースで「原因→なぜ発生するのか?→対策」
を整理してまとめます。
①原料由来
●原因
・樹脂ロットのバラつき(MFRの違い)
・含水率のバラつき(特にPA,PET、PC)
・添加剤の粒径、分散性の違い
・リサイクル材の混入率変動
●なぜ温度がブレる?
・粘度変化 → せん断発熱量が変わる
・水分蒸発 → 局所冷却 or 発泡→熱伝達変化
●対策
・乾燥条件の標準化(露点管理まで)
・ロット毎のMFR測定 → フィードバック制御
・リサイクル材は事前ブレンド(ホモ化)
・粉体はプレミックス or マスターバッチ化
②供給(フィーディング)不安定
●原因
・フィーダー脈動(特に粉体)
・ブリッジ、ラットホール
・サイドフィードの詰まり
●なぜ温度がブレる?
・供給量変動 → 充満率変化 → せん断発熱変動
●対策
・ロスインウェイトフィーダーの検討
・フィードスクリュー形状最適化
・粒径は粒度調整 or ペレット化
③スクリュー構成(設計ミス、不適合)
●原因
・ニーディング過多(過せん断)
・ミキシング不足(局所発熱)
・シール性不足(圧力不安定)
●なぜ温度がブレる?
・局所的にせん断集中 → ホットスポット発生
・逆に混錬不足 → 未溶融 → 熱吸収ムラ
●対策
・ニーディング角度、枚数見直し(30°/45°/60°)
・溶融ゾーンと混錬ゾーンの分離
・分散用、分配用エレメントの適正配置
④バレル温調(ヒーター、冷却)の制御問題
●原因
・ヒーター容量不足 or 劣化
・熱電対位置ズレ or 劣化
・冷却(水冷、空冷)の応答遅れ
●なぜ温度がブレる?
・フィードバック制御が追従できない
・実温度と表示温度の乖離
●対策
・熱電対の定期校正、交換
・PID制御の再チューニング
・冷却流量の見直し(流量計設置)
・ヒーター容量の見直し(特に高充填時)
⑤回転数、スループット変動
●原因
・回転数の微変動
・ライン速度変更
・上流工程の影響
●なぜ温度がブレる?
・せん断速度変化 → 発熱量変化
●対策
・回転数固定運転(インバータ安定化)
・スループット一定化
⑥圧力変動(ダイ、スクリーン)
●原因
・スクリーン目詰まり
・ダイ抵抗変動
・フィラー分散
●なぜ温度がブレる?
・圧力上昇 → せん断発熱増加
・圧力低下 → 溶融不足
●対策
・スクリーン定期交換
・自動スクリーンチェンジャー検討
・ダイ設計見直し
⑦特殊要因
●原因
・高充填(フィラー50%以上)
・反応押出(架橋、重合)
・発砲系
●なぜ温度がブレる?
・反応熱、吸熱が発生
・粘度が時間変化する
●対策
・温度プロファイルの段階制御
・リアクティブゾーンの分離
・脱揮ゾーン強化(ベント設計)
※温度ブレを把握する事で改善カ所が見えてくる事も大いにあります。
バレルのどの位置で温度ブレが発生しているのか? その原因は?
そこをしっかり理解する事で無駄な試作は減少し案件加速に繋がります。
弊社の報告書には、1分毎の温度データ・押出データを含んでありますので
その材料に最もマッチした押出条件(スクリュー構成、温度条件、回転数)
を見つける近道になると思います。






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