生分解性樹脂の用途事例まとめ!包装・農業・日用品で広がる活用事例を解説
- n6nomura
- 6月29日
- 読了時間: 4分
近年、環境負荷低減への取り組みが世界的に加速する中
生分解性樹脂への注目が高まっています。
従来の石油由来プラスチックは利便性が高い一方で
海洋プラスチック問題や廃棄物問題が課題となっています。
その解決策の一つとして期待されているのが生分解性樹脂です。
しかし【実際にどのような製品に使われているのかわからない】
【導入事例を知りたい】という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、生分解性樹脂の代表的な用途事例を
【包装】【農業】【日用品】の3分野に分けてわかりやすく解説します。
■生分解性樹脂とは?
●生分解性樹脂とは、微生物の働きによって最終的に
水と二酸化炭素(一部環境ではメタン)へ分解される
プラスチックの総称です。
代表的な樹脂としては以下があります。
・PLA(ポリ乳酸)
・PBS(ポリブチレンサクシネート)
・PBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)
・PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)
近年は単独使用だけでなく、複数の樹脂をブレンドした
コンパウンド材料も増えています。
■用途事例① 包装分野
①食品包装フィルム
●最も普及が進んでいる用途の一つが食品包装です。
・野菜包装
・菓子包装
・食品トレー
・ラミネートフィルム
等に利用されています。
特にPLAは透明性が高く、見た目がPETに近い為
食品パッケージ用途で採用実績があります。
※メリット
・透明性が高い
・印刷適正が良い
・植物由来原料を使用可能
※課題
・耐熱性が低い
・衝撃強度が不足する場合がある
その為、PBSやPBATとのアロイ化・コンパウンド化が
行われるケースも多くあります。
②レジ袋・ゴミ袋
●自治体やイベント会場などでは、生分解性樹脂を使用した
レジ袋やゴミ袋の導入が進んでいます。
特に海洋流出リスクの高い用途では
・PBAT
・PBS
・PLAブレンド
等が採用されています。
■用途事例② 農業分野
①マルチフィルム
●農業用とでは生分解性マルチフィルムが広く利用されています。
通常のPEマルチフィルムの場合は土壌中で分解が進む為
回収作業の負担軽減が期待できます。
※導入メリット
・回収コスト削減
・人手不足対策
・廃棄物削減
農業現場では非常に実用的な用途として評価されています。
②育苗ポット
●苗木や野菜苗を育てるポットにも利用されています。
植え替え時にポットごと土に埋設出来る為、
・移植作業の効率化
・根へのダメージ軽減
といったメリットがあります。
■用途事例③ 日用品分野
①カラトリー・使い捨て食器
●環境イメベントや展示会などでは、
・スプーン
・フォーク
・ナイフ
・カップ
等に生分解性樹脂が採用されています。
脱プラスチックの取り組みとして導入する企業も
増加しています。
②歯ブラシ・雑貨
●近年は環境配慮型商品の需要拡大により、
・歯ブラシ
・ハンガー
・文房具
・ケース類
等にも活用が進んでいます。
成形加工性を向上させる為、各種フィラーや天然素材との
複合化も行われています。
③ゴミ収集袋
●家庭用や事業用のゴミ袋でも採用が増えています。
特に生ゴミ回収用途では、
・生ゴミと一緒に処理しやすい
・分担作業を軽減できる
というメリットがあります。
■今後期待される用途
●現在は以下の分野でも開発が進んでいます。
・宅配梱包材
・発泡緩衝材
・漁業資材
・農業資材
・3Dプリンター材料
・医療分野
今後、材料コストの低下や性能向上が進めば
さらに多くの分野で採用が拡大すると予想されています。
■まとめ
●生分解樹脂は、包装・農業・日用品を中心に
実用化が進んでいます。 特に、
・包装フィルム
・レジ袋
・農業用マルチフィルム
・育苗ポット
・カトラリー
・日用品雑貨
等は既に多くの導入事例があります。
一方で耐熱性や強度、コスト面にはまだ課題も残っています。
その為実際の製品化では、樹脂選定だけでなくコンパウンド設計や
加工条件の最適化が重要になります。
生分解性樹脂は今後さらに市場拡大が期待される分野であり
新たな用途開発や高機能化への取り組みがますます重要に
なっていくでしょう。






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