コンパウンド加工
- n6nomura
- 1月21日
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樹脂のコンパウンドとは、原料樹脂(ナチュラル樹脂)に顔料・添加剤・異素材樹脂などを
混ぜ合わせ、新たな外観・物性・特性・機能を持つ樹脂に加工する事。
世の中には多くのプラスチック製品がありますが、樹脂原料をそのまま成型品にしている事
は少なく、例えば自動車のバンパーに使用されるPP樹脂(ポリプロピレン)は、ナチュラル
のままだと柔らかくて使用できないが、炭酸カルシウムを混ぜ合わせる事で硬さが増します。
家電製品やAV機器の筐体に使用されるABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)
には難燃剤を混ぜて燃えにくくしたりします。
このようにプラスチック製品には何らかの機能を付与している事が多く、コンパウンド加工
はプラスチック製品には欠かせない技術となっております。
樹脂には、顔料・難燃剤・可塑剤・無機物・有機物 等いろいろなものを混ぜます。
樹脂を溶かしてこれらの材料を混ぜる事を【混練】(こんねり)と呼んでおり、混練はただ
混ぜるだけで一見簡単な行為に思えるのですが、特性の異なる素材なので基本的にはうまく
混ざってくれず多くの場合は分離したり、凝集したりします。
分離や凝集を起こすと成型品にした時に強度が出なかったり、耐久性が落ちたりする事も
あるので均一に分散させる事は技術的には大変重要になってきます。
うまく均一に混ぜるには、材料に応じた装置及び装置設計・温度条件・押出条件 等が
必要となります。






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