リップ調整の基本!Tダイ成型で厚みを均一にする調整方法をわかりやすく解説
- n6nomura
- 7月13日
- 読了時間: 4分
Tダイフィルム成形では、フィルムの厚みを均一に仕上げる事が
製品品質を左右する重要なポイントです。
その品質を大きく左右する作業が【リップ調整】です。
リップ調整が適切に行われていないと、厚みムラや蛇行
ロールシワ、巻ズレ 等の原因となり、不良率の増加や
生産性の低下に繋がります。
この記事では、Tダイフィルム成形初心者にもわかりやすく
リップ調整の基本から調整手順、注意点まで詳しく解説します。
■リップ調整とは?
〇リップ調整とは、Tダイ先端のリップ開口部を微調整し
樹脂の吐出量を均一にする作業です。
Tダイ内部では溶融樹脂が幅方向へ均等に流れるよう
設計されていますが、
・樹脂粘度
・温度変化
・圧力変動
・材料ロット差
・ダイの熱膨張
等の影響により、実際には幅方向で吐出量に差が発生します。
その差を補正する為に行うのがリップ調整です。
■リップ調整が必要な理由
〇リップ調整が不十分だと、次のような不具合が発生します。
・フィルム厚みムラ
・幅方向の厚さバラつき
・シワ
・巻取り不良
・延伸時の破断
・製品重量のバラつき
・外観不良
高品質なフィルムを安定して生産する為には、リップ調整は
欠かせない工程です。
■リップ調整の基本手順
〇一般的な調整手順は以下の流れになります。
①フィルム厚みを測定する
〇まずは、幅方向の厚みを測定します。
近年では、
・オンライン厚み計
・オフライン測定器
・マイクロメーター
等を、使用します。
まずは、現状を正確に把握する事が重要です。
②厚い部分・薄い部分を確認する
〇測定結果から
・厚い箇所
・薄い箇所
を確認します。
グラフ化すると非常にわかりやすくなります。
③リップボルトを少しずつ調整する
〇基本的には、
厚い部分 → リップを少し閉じる
薄い部分 → リップを少し開く
という流れになります。
ただし、一度に大きく調整するのではなく
ごくわずか【例:1/8~1/4回転程度】
ずつ調整する事が重要です。
④安定するまで待つ
〇リップ調整しても、すぐに結果が反映されません。
必要であれば再調整を行い、均等な厚みへ近づけます。
この作業を繰り返しながら、最適な状態を作っていきます。
■リップ調整のポイント
〇リップ調整では、次の点を注意すると
より安定した品質が得られます。
・一度に大きく動かさない
・調整後は十分に安定するまで待つ
・温度が安定してから調整する
・ボルト位置を記録しておく
・厚みデータを保存して再現性を高める
これらを習慣化する事で、調整時間の短縮や品質の安定化に
繋がります。
■リップ調整でよくある失敗
〇初心者が陥りやすい失敗例としては、
・調整量が大きすぎる
・調整後すぐに再調整してしまう
・温度が安定する前に調整する
・左右同時に多数のボルトを動かす
・厚み測定を十分に行わない
等があります。
リップ調整は【少し動かして、待って、確認する】
を繰り返す事が成功のコツです。
■リップ調整の品質への効果
〇適切なリップ調整を行うことで、
・フィルム厚みの均一化
・製品品質の向上
・歩留まり改善
・巻取り性向上
・クレーム削減
・生産効率向上
といった、メリットが得られます。
リップ調整は、Tダイ成形における品質管理の中でも
特に需要な工程の一つです。
■まとめ
〇リップ調整は、Tダイフィルム成形において厚み精度を
左右する最も重要な調整作業です。
厚みを測定し、少しずつリップを調整し、安定を待って
再測定するという基本を繰り返す事で、高品質で安定した
フィルム生産が可能になります。
経験だけに頼るのではなく、測定データを活用した調整を
行うことで再現性が高まり、生産効率や品質向上にも繋がります。
初心者の方も、まずは【少しずつ調整し、結果を確認する】
という基本を徹底する事が、リップ調整を習得する第一歩です。






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