樹脂に顔料を配合して得られる物性
- n6nomura
- 3 日前
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樹脂に顔料(Pigment)を配合すると、単なる「色付け」だけではなく
光学、耐久、加工、機能性 等の様々な物性に影響します。
以下、細かく整理していきます。
■樹脂に顔料を配合する事で得られる物性
①着色
※最も基本的な効果です。
・特徴
→樹脂に均一な色を付与
→透明、半透明、不透明の制御
→高い耐久色
※メリット
・意匠性向上
・ブランドカラー再現
・製品識別
※用途例
・家電筐体
・自動車内装
・日用品
②隠蔽性
※顔料は光を通さず下地を隠す効果があります。
・代表例
→Titanium Dioxide
※効果
・白色の高い遮蔽性
・下地色を隠す
・製品の均一感
③耐候性
※顔料の種類によっては紫外線から樹脂を守る効果があります。
・効果
→紫外線吸収
→樹脂の劣化防止
→色褪せ防止
※特に強い顔料
・酸化鉄
・カーボンブラック
④UV遮蔽
※特定の顔料は紫外線を吸収、散乱します。
・効果
→屋外耐久性向上
→光劣化防止
→内容物保護
※用途例
・農業フィルム
・化粧品容器
・建材
⑤熱安定性
※無機顔料は高温でも分解しにくい。
・効果
→射出成型でも変化しにくい
→押出加工に強い
※耐熱顔料例
・酸化鉄
・コバルトブルー
・クロム酸化
⑥導電性、帯電防止
※一部の顔料は電気特性を変化させます。
・例
→カーボンブラック
※効果
・導電性付与
・静電気防止
・EMIシールド
⑦光学特性
※顔料は光の反射を変えます。
・例
顔料 光学効果
・白色顔料 : 光反射率UP
・黒色顔料 : 光吸収
・金属顔料 : メタリック効果
⑧耐薬品性向上
※無機顔料は化学的に安定です。
・効果
→酸、アルカリ耐性
→溶剤耐性
※ただし、有機顔料は溶剤に弱い場合あり。
⑨機械特性の変化
※顔料は微粒子なのでフィラー効果が出る事があります。
・変化例
物性 影響
・剛性 : 微増
・衝撃 : やや低下
・伸び : 低下する場合あり
※添加量に依存する。
⑩遮光性
※顔料により
・透明
・半透明
・完全遮光
を制御できます。
※用途
・LED部品
・食品容器
・医療容器
⑪赤外線反射
※特殊顔料は熱を反射します。
・効果
→温度上昇抑制
→建材用途
※例
・IR反射顔料
■顔料の種類
※無機顔料
・特徴
→耐熱
→耐候
→安定
※例
・酸化鉄
・クロム
・コバルト
・Titanium Dioxide
■有機顔料
・特徴
→鮮やかな色
→軽い
※例
・フタロシアニンブルー
・キナクリドン
・アゾ顔料
■重要ポイント
※顔料は物性より分散が重要です。
・分散が悪いと
→色ムラ
→強度低下
→外観不良
→成形不良
が発生します。
※その為、
・マスターバッチ化
・コンパウンド混錬
がよく使用されます。






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