樹脂ペレットが砕ける原因とは?品質トラブルを防ぐ為の基礎知識
- n6nomura
- 6月1日
- 読了時間: 4分
樹脂コンパウンドやペレット製造において
【ペレット割れ】は品質トラブルの代表例の一つです。
ペレットが割れると、微粉(ダスト)の発生や
供給不良、成形不良の原因になり、最終製品の
品質にも悪影響を及ぼします。
特に輸送中や保管中にペレットが砕けるケースでは
【製造時の問題なのか?】【輸送時の問題なのか?】
の切り分けが難しい事もあります。
本記事では、ペレット割れが発生する主な原因を
【輸送】【冷却】【樹脂条件】の3つの観点から
解説し、対策についてもわかりやすく紹介します。
■ペレット割れとは?
●ペレット割れとは、製造されたペレットが欠けたり
ひび割れたり、輸送中に砕けてします現象です。
主な問題点としては、
・微粉発生による歩留まり低下
・ホッパー内でのブリッジ発生
・フィーダー供給不良
・成型品への異物混入
・外観不良
等があげられます。
一見すると小さな問題に見えますが、量産工程では
大きな品質トラブルに繋がる事があります。
■原因① 輸送時の衝撃によるペレット割れ
●最も多い原因の一つが輸送時の衝撃です。
ペレットは製造直後には問題なくても
・フレコン投入
・紙袋充填
・フォークリフト搬送
・トラック輸送
等の工程で繰り返し衝撃を受けます。
特に高所からの落下や積み替え回数が多い場合
ペレット同士が衝突し割れやすくなります。
※輸送による割れが発生しやすい樹脂
・ガラス繊維強化樹脂
・無機フィラー高充填樹脂
・高硬度エンプラ
・脆性の高いリサイクル樹脂
これらは元々の衝撃強度が低い為注意が必要です。
※対策
・落下高さを低くする
・積み替え回数を減らす
・フレコン内の緩衝対策
・ペレット強度の向上
輸送条件の見直しだけで改善するケースも少なくありません。
■原因② 冷却不足・冷却村によるペレット割れ
●ストランド方式でペレット化する場合、冷却条件も
非常に重要です。
冷却が不十分な状態でカットを行うと、
・内部応力が残る
・ペレット内部にひずみが発生する
・輸送中に割れやすくなる
といった問題が起こります。
※冷却不足で起こる現象
・表面だけ固化している
・中心部が柔らかい
・カット時に内部にダメージが入る
この状態では製造直後は正常に見えても
後から割れが発生する事があります。
※冷却過多も注意
●逆に急激に冷却しすぎると
・熱収縮による応力発生
・クラック発生
に繋がる事があります。
※対策
・水槽長さの見直し
・水温管理
・ストランド速度最適化
・均一冷却の実施
最適な冷却条件を設定する事が重要です。
■原因③ 樹脂そのものの特性による割れ
●樹脂の性質によっては、そもそも割れやすい
材料も存在します。
※割れやすい材料例
・高充填フィラー配合品
・ガラス繊維強化樹脂
・リサイクル材
・劣化した樹脂
・結晶化度の高い樹脂
特にフィラーやガラス繊維を多量に添加すると
ペレットの靱性が低下しやすくなりいます。
■原因④ 樹脂劣化による脆化
●押出条件が厳しすぎる場合
・樹脂温度過多
・滞留時間過多
・過剰せん断
等によって樹脂が劣化する事があります。
樹脂劣化が進むと分子量が低下し、ペレットが非常に
脆くなります。
※劣化の兆候
・ペレット表面の変色
・焦げ臭
・異常な粉発生
・衝撃で簡単に砕ける
この場合は輸送ではなく、製造条件の見直しが必要です。
■原因⑤ ペレットカット条件の不適合
●ペレタイザーの条件も我に大きく影響します。
例えば、
・刃の摩耗
・刃圧過多
・回転数不適切
等があると、カット時に微細なクラックが発生します。
製造直後には見られなくても、輸送中にクラックが進展し
割れとなって現れる事があります。
※対策
・刃の定期交換
・刃圧調整
・適正回転数設定
定期的な設備メンテナンスが重要です。
■ペレット割れの確認方法
●ペレット割れの原因を特定するには、
・製造直後の状態確認
・振とう試験
・落下試験
・微粉発生量測定
等を行います。
輸送前後で比較する事で、行程起因か物流起因かを
切り分ける事が出来ます。
■まとめ
●ペレット割れは単なる見た目の問題ではなく
供給不良や成形不良に繋がる重要な品質課題です。
主な原因はいかの通りです。
・輸送時の衝撃
・冷却不足や冷却ムラ
・樹脂特性による脆化
・樹脂劣化
・ペレットカット条件不良
特にコンパウンド品や高充填材料では
製造条件だけでなく輸送・保管条件まで含めた
総合的な管理が必要です。
ペレット割れが頻発する場合は、
【どこで割れているのか?】を正しく切り分ける事が
改善への第一歩となります。






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